■「最後の砦」家族の絆
「ふぞろいの林檎たち」など数々の名作ドラマで知られる脚本家、山田太一さん(75)は長年にわたり、都市に暮らす家族の姿を見つめてきた。その原点ともいえる作品が、昭和52(1977)年に放映されたホームドラマの金字塔「岸辺のアルバム」である。
《東京近郊、多摩川沿いの一戸建てに暮らす中流の4人家族。夫は企業戦士で家庭を顧みず、妻は寂しさから浮気に走る。子供たちも問題を抱え、やがて多摩川の水害による堤防決壊でわが家が流される…》
ドラマはその3年前の49年、東京都狛江市で実際にあった災害を題材にした。台風による増水で堤防が決壊、マイホーム19棟が一軒、また一軒と濁流にのみ込まれていく。
山田さんは「あのころ、一戸建てを持つことは男子一生の仕事、人生の証しだった。高度経済成長により豊かさはかなり達成されたが、一方で企業戦士といった戦後の日本が育てたマイナス面も表れていた。そうした矛盾から、マイホームもろとも一気に流されるというドラマを描いてみたかった」。
テレビドラマの舞台には時代を象徴する場所が選ばれる。それは都市と住まいと家族の戦後史でもある。1980年代に大ヒットした「金曜日の妻たちへ」の“舞台”は東急田園都市線の「たまプラーザ」(横浜市青葉区)。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091203-00000028-san-soci
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