体内で発がん性物質に変化する恐れがある成分を含む花王の食用油「エコナ」について、消費者庁は8日、特定保健用食品(特保)の表示許可の取り消しを検討する再審査の手続きに入ると発表した。消費者庁の発表を受ける形で、花王は同日、特保表示許可を取り下げる失効届を保健所に提出した。
再審査によって特保表示許可が取り消されれば、平成3年に特保制度が始まってから初のケースだったが、花王が失効届を提出したため、消費者庁は再審査の手続きを停止した。
花王の取り下げについて、福島瑞穂消費者担当相は、「花王の判断は消費者らのさまざまな意見を重く受け止めて、社会的責任を果たす判断をしたのだと思う」と対応を評価した。再審査決定の発表直後の花王の取り下げについては、「われわれの判断に背中を押されたのではないか」と述べた。
花王は今後、エコナに改良を加えた「新生エコナ」として改めて許可を求める方針という。エコナは平成10年に特保表示が認められ、食用油やマヨネーズなど多くの関連商品が販売された。しかし、主成分であるジアシルグリセロール(DAG)の発がん促進作用が指摘され、食品安全委員会で審議が続いていた。
今年6月には体内で発がん性物質グリシドールに変化する恐れがあるグリシドール脂肪酸エステルが一般食用油の10~182倍含まれることが判明した。
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