9日午前10時前、厚生労働省10階の次官室に、与党の厚労族の実力者である自民党の川崎二郎・元厚労相と公明党の坂口力・元厚労相の二人が入った。
「日本の検疫は韓国などに比べても頑張っているじゃないか」
江利川毅厚労次官らに慰労の言葉をかけた後、「他の感染国からの便にも機内検疫を実施するべきだ」と水際作戦の強化を要請した。
だが、検疫に伴う人手不足は深刻で、自衛隊や医療機関からの応援でしのいでいる状態だ。3日間、帰宅できない検疫官もいる。
「検疫官が足りません」 江利川氏はこう答えるしかなかった。
成田空港検疫所は、この週末の海外からの帰国便に備え、約230人態勢で検疫業務をこなす。検疫官の一人は「今回はたまたま止めることができただけ」と、漏らす。成田空港には米国本土、カナダ、メキシコから毎日35便近い到着機がある。乗り継ぎ客の処理や折り返し機の遅延などもある。
感染者が確認されたのは計29の国と地域。うち成田には16の国と地域からの便が就航しているが、機内検疫の対象国は米国、カナダ、メキシコに限定され、それ以外は乗客に健康状態を尋ねる質問票を配るだけだ。
水際作戦には、発熱前の患者をチェックできないという限界もあるが、世界で次々と感染拡大する中、結果的に日本への上陸が遅くなったことは事実だ。この間に、タミフル、リレンザの備蓄が進み、検査態勢も整いつつある。「発熱外来」の設置は8日現在、全都道府県計629か所で可能になった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090510-00000067-yom-soci
